点滴のしやすさ、血管の個性

投稿者: | 2014年8月13日

なかなか文章化されない知識を、文章化してみる。

採血や点滴ラインを入れるとき、血管は持ち主同様に個性的ということに気付かされる。点滴の取りやすい血管はどれも似ているが、点滴のとりにくい血管はいずれもそれぞれに取りにくい。

① 若い女性の血管
とにかく血管の走行が見えない。そうじゃなくても細い。ゴムのように弾力のある皮膚が針をはじく。元気そうな人の点滴を失敗すると精神的なダメージが大きい。

② 持ち主が薬物をやっていた
年齢とくらべておそろしく細い血管をみたとき頭をよぎる。なぜかどこの血管なら採血できるか知っていたりする。

② 逃げる血管
一生懸命針を突き刺しているのに、こんにゃくのようにグネグネヌルヌルと針をすり抜ける。1〜2cm以上も逃走する強者もいる。

③ 血管の遺跡
一見すると立派な血管があるようにみえる。しかし、血液は流れていない。駆血帯をしなくてもあまり血管の膨らみが変わらない。

④ やぶれる血管
すぐに破れて大きな血豆や青あざになる。血液をさらさらにする薬を飲んでいる場合も多い。

⑤ ぺちゃんこになった血管
中を流れる血液の圧力が低すぎて、ちゃんと刺さっているにもかかわらず、逆流が全く来ない。あるいは、平べったくて刺せない。

⑥ くねくねと曲がった血管
留置針の入る3cmの直線スペースが確保できないぐらいクネクネと折れ曲がっている。

⑦ 細い血管
一番よくあるタイプ。比較的くみしやすいが、合わせ技で来られると厳しい。

⑧ 厳しい場所にある血管
手首とか、腹側の外側にある血管は取りづらい。

⑨ 固い血管
血管が異様に固くて、思い切って突き刺さないと血管内に外筒が入らない。比較的まれ。

⑩ 行き止まりの血管
確実に血管内に点滴が入っているのに、留置針を根本まで入れると、先端が壁にぶつかったり、静脈弁にぶつかったりして点滴が落ちなくなるタイプ。

⑪ 明らかにあまり血流が流れてなさそうな血管
マイナーな血管で点滴がとれても、一般道に高速道路の交通量を流しているようなものなので、あとで漏れる。

⑫ 針を刺すタイミングに合わせて手を動かす人の血管
脳梗塞後遺症の人と、脳梗塞でない人の一部に、針をさした瞬間に必ず声をあげたり、手を動かしてしまう人がいる。

⑬ 針を刺すタイミングに合わせて血管を引っ込める人の血管
驚くべき特技を持つ人がいる。心配症の女性に多い。針を刺すと脅かすだけでも、血管が触れにくくなる。いわゆる「血の気が引く」というやつだろうか。

ぱっと思いつくもので⑬種類。もちろん、肥満の人や、子供の血管はとりにくい。
血管は個性的だ。

 しかし、こういった暗黙知的なものを文章化しても、なかなか実際に点滴を刺したことがない人に正確な内容が伝えられないのが残念。

今日の治療薬2015 解説と便覧【3M リットマン】聴診器 クラシックII SE パールピンク 刻印対応  並行輸入品

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です