目標逆算と予想介入 2つの考え方

投稿者: | 2017年11月5日

これから1ヶ月〜数カ月ぐらいかかるような大きめ仕事が増えていくと思うので、昔の記憶を思い出して書いてみる。

 これから書くことは、私が大学生の時に学祭の準備をしながら考えたことである。だから本当はかなり前の話になる。

 社会に出てからは「何をやるべきか」について自分の頭で考えて決断しなければならないような機会は少なかった。避けてきたと言ってよいかもしれない。世間では、自分の頭で考えることが大事だと言われている。しかし実際には、自分の頭で考えることが望ましいとは限らない。狭い視野で考えた結果が、集団心理に流されるよりも正しいという保証はどこにもない。個人の狭い考えで何か事を起こして、いざ問題が起こったら大変である。そうならないように、組織は大きな力で個人が自分の考えで行動しないように工夫している。それに第一、自分の頭で考えるということは大きな苦行なので、あまり続けていると精神がまいってしまう。こうしてみると果たして考えることが良いことなのかもわからない。…しかし、今日はその話はしない。

 2つの異なる考え方がある。これを「目標逆算」方式と「予想介入」方式と名づけることにする。世の中には仕事のハウツー本がたくさんあるので、それぞれの方式に、それらしい正式名称があるのかも知れない。とはいっても、大学生が考えたことなので、大した内容ではない。

 大きなプロジェクトに取り掛かるとき、人はそれを細かい仕事に細分化する。大きな仕事を、扱いやすい適度なサイズまで小さく切り分けて、紙に書きだしてリストアップする。頭の中だけで、仕事を整理しようとすると、やらなければならない事に抜けが生じるので、紙に書き出すことが大事だと思う。大学祭の準備で、僕が仕事が進まずに困っていると、ある先輩が「困っていることを全部紙に書きだしたか?」と尋ねてきた。紙に書いて、問題を実際に実行可能なサイズまで分割することが、とても大事だというのだ。これが「目標逆算」方式の考え方だと思う。

 大学生はみすぼらしいけど、夢がある。大学祭でも大きな理想を立てる。「これがやりたい」「あれがやりたい」と大きなプロジェクトが立ち上がる。一度目標を立てたら、その目標を達成するために必要な「やらなければならないこと」をノートにリストアップする。まず目標を立てて、逆算して仕事を分割し、最後に実行するので、これを「目標逆算」方式と名付けた。この、目標逆算方式は、確かに最初はうまくいくのだが、やがて目標と現実の乖離が目立ち始め、締め切りが近くなると、「あれも間に合わない」「これも間に合わない」として、否応なしに目標の方を下げていくことになる。少なくとも私の場合はそういうことが多かった。そして、大学生らしく、最後は徹夜の突貫工事が始まるのである。そして、プロジェクトが成功しようがしまいが、終わったあと、ちょっとした心の傷を負うのである。(それもよい思い出である)

 どうして、必ずこうなってしまうのか、うまくいかないのか。悩んでいた時に思い浮かんだのが「予想介入」方式だった。これは、目標逆算とは逆の方法だ。まず、目標は立てない。何をやろうとも考えない。もしも何の対策もせず、地球を放置していたら、この先ものごとがどう回転していくか、人々が何を重い、どう行動するかを、勝手気ままに予想する。その上で、望ましくない未来が生じる兆候をみつけた場合は、それに対してどのような変化を加えればいいか、介入すればいいかを考えるのである。この方法を使うと、「目標逆算」では想像していなかったようなボトルネックに気が付きやすくなる。それに目標逆算方式よりも、人々の気持ち…たとえば怠け心とか…汲んだ予想が行われるので、たとえ成果があがらなくても、「予想した未来よりはマシな結果になったな」と考えて、心の傷も負いにくいことがわかった。この方式を未来の予想に介入するため「予想介入」方式と名付けた。しかし最終的なアウトプットが、先ほどの目標逆算方式よりも高くなるとは限らない。

 以上が、つまらないが大学生のときに考えたことだ。自分の頭で考えて行動している人たちからみると(そういう人が多いとも思わないが)、ごく当たり前で初歩的なことが書いてあると思う。

 私は「予想介入」が苦手だ。だから、もし「目標逆算と予想介入のどちらがより高度な方法なのか?」と言われたら、「たぶん、予想介入の方が高度な方法なのだと思う」と答えるだろう。なぜならば、予想逆算は自分自身に対する予想ふくむ。つまり自己言及的要素があるためメタ度が高く難しいと思われる。また、予想逆算は、自分自身の心の中にあるポリティカル・コレクトネスを一時的にoffにして、自分自身の直感的なセンサーに正直になる必要がある。これも大変難しいことだ。

しかし、世の中には予想介入にばかり特化して、およそ目標逆算はできないといった人々も確かにいるらしく、その人たちはその人たちで、困ったものだろうと思う。

 実は最初は、目標逆算方式のことを「理想追求方式」と名付けようと思っていた。でも予想介入方式が理想を追求していないのかと言ったら、そうじゃないと思う。このあたりは「理想」、ひいては「自尊感情」、「モチベーションの維持」などの問題が絡むので考えるのが難しいところだ。そういうわけで十分に頭の中で整理できないので書けない。きっと誰かがいいことを書いているのだろうが、どうやってググればいいのかもわからないので調べにくい。

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